ステラーラと同時期に
『シンポニー』という薬がIBDに
新たな光をもたらしました。
現在は潰瘍性大腸炎(UC)が
対象となっていますが
簡単にに『シンポニー』という薬について
調べてみました。
対象となる人はこんな人
- ステロイドを長期で使用して離脱できない
- ステロイドの効果が弱まってきて症状を抑えきれない
- 入退院を繰り返す
- 下痢や腹痛、血便などがおさまらない
シンポニーの構造と効果
- 100%ヒト由来の抗体のみの生物学的製剤
- 分子標的治療のひとつで体内の標的となる物質のはたらきをピンポイントで抑える。
- 今までの5-アミノサリチル酸製剤やステロイドなどで効果が不十分だった中等症~重症の潰瘍性大腸炎の方が対象となる
投与間隔は4週間に1回
- すべて皮下注射
- 紹介投与は200mg、2週間後に100mgを投与し、以降は100mgを4週に1回投与する。
- 医療従事者が行うため、現時点持ち帰り等による自己投与はない。
通院の際の診察で様子を見ながら投与する
腸の状態の、腸粘膜の炎症の広がりや強さよって
通院頻度は異なり、医師が体調の変化などを
伺ったうえで皮下注射を行う。
副作用
よくみられるものや可能性のある重要な副作用が
以下に上げられます。
- 注射部位反応
- 感染症(上気道感染などの軽度なもの)
- 感染症(結核、敗血症、肺炎などの重篤なもの)
- 間質性肺炎
- 脱髄疾患
- 血液障害
- うっ血性心不全
- アレルギー反応
- B型肝炎の再燃
- 関節痛、筋肉痛、皮疹
- 悪性腫瘍
- ラテックスアレルギー
治療前の問診・検査
- 問診
- 血液検査
- 結核スクリーニング検査
- 胸部X線検査
- ツベルクリン反応検査
たとえば問診では感染症や悪性腫瘍、
アレルギー歴などが調べられ
結核スクリーニング検査では、結核や呼吸器疾患の有無が
調べられ、治療中に副作用が起きないように
しっかり確認がされます。
また、妊娠中の方や以前に生物学的製剤を使用していた方は
医師への申し出が必要です。
日常生活では?
治療中の異変はすぐに主治医に申し出るとともに
特に以下の症状には注意が必要です。
- 風邪っぽい、寒気、発熱(特に持続性のもの)
- 嘔吐、下痢、息切れ、胸が痛む
- 疲れやすい、だるい、脱力する
- 発疹が出た、皮膚のかゆみ
- 口内炎ができた
また、感染症を生じるリスクがあるため
生ワクチンの接種は行わない
感染症の予防には人混みを避け
手洗いやうがいをするなどして対処する
最後に(自論)
シンポニーはUCの方々に効果があると
良いですね(*^-^*)
ただ、投与するに当たっては
他の生物学的製剤と同様
感染症などの注意が必要そうですね。
ところで・・・
クローン病にはまだ使えないのかな?(^-^;)
個人的にはステラーラ以降の
新薬に期待しているのだが・・・
しばらくなさそうかな(*´з`)